製剤研究部 S.Z.
業務内容について教えてください。
ジェネリック医薬品の研究開発を担当しています。その中でも、製剤の原薬や剤形など処方の検討、製法の決定から、工場で生産するまでの技術移管まで幅広く行っています。そのステップは、大きく分けると 4 つあります。
1 つ目は、製造方法の決定です。先発医薬品と同等以上の品質になるよう、有効成分の特性を把握し、添加剤の組み合わせや製造方法を検討します。2 つ目は、同等性試験のための治験薬の製造です。同等性試験というのは、ジェネリック医薬品がヒトの体内で先発医薬品と同等の働きをするか確認するための試験です。3 つ目が工場への技術移転です。工場で実際に生産するために製造パラメータの許容幅を検討し、製造条件を決定します。そして 4 つ目が規制当局への申請です。医薬品を製造販売するためには国から承認をもらう必要があるので、そのための申請資料を作成することも私たちの大切な役目です。
私は現在グループリーダー(課長職)として働いており、開発スケジュールに合わせた進捗管理や開発方針決定のための議論など、研究開発の管理や部の運営に関する業務を行っています。
当社でのキャリアについて教えてください。
入社してから現在まで、製剤研究部で勤務しています。入社から 5 年ほどは自分で手を動かして実験することが多かったのですが、3 名ほどのチームのリーダー(品目責任者)に任命されてからは後輩の指導に割く時間も多くなっていました。今は課長職として管理業務を主に行っています。
まず最初に全員が目指すのが、品目の責任者のポジションです。そこから管理職になるか、現場でのプロフェッショナルになるかはそれぞれの希望によって異なります。研究者として長くキャリアを築ける環境だと思います。
後輩や部下を指導する際に、どのようなことを心がけていますか?また、マネジメントにおいて心掛けていることを教えてください。
後輩と接する際には、メンバーにとって、なるべく壁を感じない、話しかけやすい存在でいることを意識しています。肩書きがついているとどうしても身構えられてしまうのですが、医薬品開発においては、どんなに些細なことでも互いに相談し合う環境が大事です。そのために、あえて自分から砕けた口調で話すこともあり、ざっくばらんに話せる関係づくりを心がけています。すれ違った時に気軽に雑談したり試験の待ち時間に冗談を言い合ったりもします。
プロジェクトは、予想外のことが発生することも多々ありますが、そういった際にしっかりとデータに基づいて考察することや、スピード感を大切にするようにメンバーにもアドバイスしています。
研究職を志したきっかけ、 JG への入社理由について教えてください。
研究職を目指したきっかけは大学・大学院時代の研究です。もともとは薬剤師を目指して薬学部に入ったのですが、研究室に所属して実験に取り組むうちに、その面白さに目覚めました。
大学では植物のガマ、大学院ではカシスの葉の成分を研究していました。様々なデータを検証して、成分の構造が少しずつ明らかになっていく過程が、まるでパズルを解くようで面白かったです。分からなかったことが解明されていくことに楽しさを感じて、将来も研究職に就きたいと思いました。
当社を志望した理由は、日本調剤のグループ会社であることに魅力を感じたためです。長年にわたり医療を支えてきた実績や安心感から、研究体制や資金面で信頼できると思いました。
また、医薬品を開発する研究職と、現場で医薬品を扱う薬剤師が連携できるのは、日本調剤グループならではの強みだと思います。実際、自社開発品の開発方針を検討する際には毎回、日本調剤の薬剤師にアンケートを実施しており、先発医薬品に対する改善希望などをヒアリングしています。現場の声を研究に活かせることで、より患者さまのニーズに応じた医薬品の開発・改良ができると考えています。
どのような人が製剤研究部に向いていると思いますか?
製剤研究部では、「論理的思考力」や「バランス感覚」が大切だと感じます。研究の現場では、例えば次のような要素「錠剤の丈夫さと溶けやすさ」「品質とコスト」「納期とクオリティ」等、どちらかが条件を満たすともう一方が劣ってしまう、または両立しないといったことが発生してきます。そんなときにはどの要素を優先し、どこを目標と定めるか、バランスを見ながら論理的に判断する必要があります。
また、製造中に予想外のことが起きたり、限られた期間の中で判断を求められることもあるため、スピード感を持つことも必要です。
製剤研究部は他部署や他社と関わる機会が比較的多いため、プレゼン能力があると役に立ちます。実験をする上では論理的思考力ももちろん大切です。これらは普段みなさんが行っている実験の中でも身につくスキルだと思うので、ぜひ学生時代から養ってほしいと思います。